ウォールアートの現場

壁画、デザイン塗装、オブジェ、アート看板などのウォールアートで建物の外観イメージを演出。ウォールアートのデザインや制作の現場をレポートします。

イチゴの立体造形看板の制作プロセス

イチゴ農園からの依頼でイチゴの立体造型看板を作ることになりました。

立体造形の表面の材質は、FRP、ウレタン、モルタル樹脂の3パターンありますが、

今回はその中でも最も簡易なウレタンを使用します。

 

まずは、発泡スチロールを外形の形に切り抜きます。

f:id:caba3:20180206192115j:plain

 

これを、カッター、ワイヤーブラシ、サンドペーパーなどを使って、イチゴの形に削っていきます。(この工程の写真を撮るのを忘れてしまいました。失礼)

 

イチゴの形ができたら、次はつぶつぶを表現します。

ちょうどいい形とサイズのルータービットを見つけたので、それを使うことにしました。

f:id:caba3:20180206192847j:plain

 

なんとかイチゴらしい感じになってきました。

f:id:caba3:20180215101820j:plain

 

削り出した発泡スチロールにスタイロタンというウレタン樹脂を吹き付けてコーティングします。(吹きつけ作業工程の写真も忘れてしまいました)

 

これで表面も強度がアップし、雨や直射日光などの耐候性もバッチリです。

f:id:caba3:20180215101752j:plain

次は塗装です。

一般的には下地処理に密着バインダーを塗るのですが、過去の経験からあまり信用性がないので、サンドペーパーで目粗しをします。

着色用の塗料は、水性を使うことにしました。

油性塗料を使うと、表面の小さな巣穴から塗料が浸透し、発泡スチロールを溶かしてしまう恐れがあるので用心のため水性を使用することが多いです。

最後に、UVクリアでオーバーコートして完了です。

f:id:caba3:20180215103629j:plain

取り付けは、看板屋さんにお願いしました。

 

後日、出来上がりをチェックするために、現場に足を運びました。

f:id:caba3:20180215104958j:plain

f:id:caba3:20180215104228j:plain

 

いい感じです。

いつもアトリエで完成した作品を見て、もう少しああしたいこうしたいと不満があるのですが、設定してから改めて見ると馬子にも衣装という感じです。

施主様ともご挨拶をして、感想や意見をお伺いしました。

田んぼの中に建つビニールハウスに設置されたオブジェ看板は、ちょっと意外性があって人目を引くようで、営業開始前からお客様が押しかけたそうです。

新たな地域の名所になればいいですね。