ウォールアートの現場

壁画、デザイン塗装、オブジェ、アート看板などのウォールアートで建物の外観イメージを演出。ウォールアートのデザインや制作の現場をレポートします。

看板というより立体的な壁画です。

埼玉県深谷市にある桃園保育園です。

壁が無表情で、一見すると老人施設と間違えそうでした。

せめて、エントランスまわりだけでも壁画で幼稚園らしく、

楽しい演出をしたいという園長のご希望でした。

ジョリパットの質感と濃い珊瑚色は、壁画とかち合ってしまいます。

そこで、立体的なレリーフで壁画的な表現を試み、かつエントランスのメイン看板を兼ねることにしました。

レリーフというと、本来は浮き彫り的な表現で、平面の絵を盛り上げるだけなのですが、今回は初のチャレンジで、パーツを別々につくって組み立てるというとても面倒で複雑な制作方法を選びました。

ただ盛り上がっている表現より、ひとつひとつのパーツの存在感があり、迫力もあるからです。

小さなパーツを組み立てて動物や汽車やリボンなどが出来上がり、それをまた大きな楕円形のベースに固定していくのです。

着色も色数は30色以上、ベースの木目も絵画技法でリアル感を出しました。

看板でありながら、できるだけ壁画的に楽しく見てもらうために、

木目のベースから動物や花やリボンがはみ出す表現や汽車の煙突から出た煙を分離させることで、絵の世界が壁に広がっていくように工夫しました。

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細かいパーツを組み立てて着色しました。

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このリボンも9つのパーツでできています。

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木目もご覧の通りリアルに描きました。

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完成するとご覧のようにまるで積み木のようです。

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設置完了!小さくても迫力があります。

カラフルで楽しさ感もバッチリです。

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